2018年2月6日火曜日

旧タイガーエアのエアバス320が日本線初就航!

Scoot(TR=TGW、シンガポール)は、3月25日からの夏スケジュールで日本~台湾間の便を増便すると発表、航空券の販売を開始しました。このうち、成田~台北間の増便にはエアバス320ceoを使用。これまでScootの日本線はB787ファミリーで運航されてきましたが、旧タイガーエアが購入したエアバス機も日本初上陸を果たします。

《4月3日から有効》
TR874 SIN0850~1340TPE1500~NRT1930 月・木曜運航
TR874 SIN0850~1350TPE1500~NRT1930 土曜運航
TR875 NRT2040~2255TPE0005+1~SIN0455+1 木曜運航
TR875 NRT2040~2310TPE0005+1~SIN0455+1 月・土曜運航

TR996 SIN0855~TPE1345 火・水・金・日曜運航
TR997 TPE1425~SIN1920 火・水・金・日曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

Scootの日本線は、2012年に旧Scoot(TZ=SCO)の手で運航が始められました。これ以前の2011年1月から旧タイガーエアはシンガポール(チャンギ)~台北桃園線の運航を始めていましたが、当時の旧タイガーエアは機材をエアバス320に統一し、シンガポールから直行で片道4時間以内の都市にしか就航しない方針だったため、桃園空港から以遠権を使って日本へのフライトは検討されませんでした。一方旧Scootは、親会社のシンガポール航空(SQ=SIA)が調達したボーイング787ファミリーを使い、日本や朝鮮半島など片道4時間を超える直行便も運航できつつ、日本が最終目的地のフライトは日本人旅行客にも人気のあるアジアの都市を経由する方針としました。

その後、経由便の需要動向を分析したところ、他のLCCと違って大型機を使っているにもかかわらず日本と経由地の間のみの搭乗客を多数獲得したことがわかりました。そして、どうしても日本とシンガポールを直行したい、あるいは東京・羽田空港へのフライトを希望する乗客は、本格航空会社(FSC)のシンガポール航空を利用してもらうという棲み分けも確立しました。一方で、昨年7月の合併により旧タイガーエアの機材もScootの機材戦略に取り込むことができたため、今回台北線の旧タイガーエア機材使用便を日本へ延長する形で増便するとしたものです。

しかし旧タイガーエアのエアバス320ceoでは、バンコク(ドンムアン)~成田間片道6時間のフライトには航続性能が不足します(今後導入予定のエアバス320neoでは可能)。このため、バンコク経由便は増便せず、グループ会社のノックスクート(XW=NCT、バンコク・ドンムアン区)による運航開始のメドが立つのを待つことになります。ノックスクートはボーイング772ERを持っており、成田~バンコク間も余裕で直行便フライトをすることができます。

なお、このニュースについて東京で編集されている『Traicy』『Flyteam』が、増便分の詳しい時刻を発表する前に「増便セール実施」と伝える勇み足を起こしました。Traicyは後からスケジュールを掲載しましたが、Flyteamは2月6日夜の時点で、時刻表のページが更新されていません。会社側にも問題がありますが、航空路線関連のニュースはスケジュールが完全に確定しなければ飛ばし報道との誹りを受ける可能性があります。弊誌Traveler's Supportasiaでは今後も、航空路線絡みの記事は便名、時刻、運航日、機材の4要素いずれか1つでも発表がなければ、確定するまで掲載を見送る方針を貫いてまいります。